Filters

ブランド

Reviews

「詳細」をクリックすると各ゲームのページに飛べます。
「詳細」をクリックした先でも、長文感想はあったりなかったりします。
注意書きがない限りネタバレなしのつもりですが、過敏な方はご注意ください。
一部過激な内容を含みますので、18歳未満の方のレビュー閲覧はご遠慮ください。

ゲーム名ブランド発売日お気に入り度おすすめ度
バタフライシーカーシルキーズプラス A5 和牛
S+B+
主題歌と主人公に一目惚れ (目?) して購入した作品。見た目通りの雰囲気で本当に良かった。今でも1番大好きなエロゲ。可愛くて陰鬱なゲームが大好きなので、羽鳥ぴよ子先生の描く可愛らしいキャラクターたちが海原先生の紡ぐ凄惨な事件に迫り、その過程で自身に巣食う闇とさえ向き合わざるをえなくなるという各ルートの構成に夢中になった。最終ルートで明かされる真相はちょっと肩透かしだったけど、ばらまいた謎も解決され綺麗にまとまったと思う。
さくらの雲*スカアレットの恋きゃべつそふと
SA
プレイを迷っている人はぜひ2020年のうちにやってほしいゲーム。 所長ルート終盤のためにあるようなゲームだが、大小さまざまな謎とヒロイン別に傾向の違った恋愛が散りばめられており、道中も退屈せずに進められた。 メインヒロイン一強という構成は今まであまり好きではなかったが、所長は納得のメインヒロイン。
もののあはれは彩の頃。QUINCE SOFT
SA
一言で言うと等身大双六デスゲーム。最初から最後まで安定して面白く、かつ主人公の味方・またはライバルとして活躍するキャラが変わるので、ゲームが終わる頃にはメイン・サブ問わずキャラクター全員に思い入れができていた。登場人物の知的水準が比較的高めで個々の信念に基づいた駆け引きを楽しめたところも大きい。ただラスボスさんだけは描写の少なさも相まって思い入れができるところまでは行かなかったかな。 全キャラクターに思い入れを持たせてくれる良いゲームだったからこそ、クリアしてしまって悲しい。
魔法少女消耗戦線 another record -ちいさきものたちのゆめ-metalogiq
A+A+
ファンとして見たかったもの以上のものを見せてくれた最高のファンディスクだった。一部エピソードは本編より好き。特に本編を別視点から補完するエピソード「アリシャ・オラオンは死んだ」は本編の 1/10 ほどの長さでありながら魔法少女消耗戦線のエッセンスがみっちり詰まっている。女同士の軋轢と絆、カテドラルの男たちへの嫌悪、人類に対する諦観、徹底的に消費し尽くされる中での一筋の希望と、その希望すら摘み取られる絶望。今回初めてキャラデザや台詞が追加されたキャラクターも、地の文で取り上げられただけのモブも、皆クセが強くて愛おしい子ばかり。本編をやった人には必ずやってほしい。できることなら、他の人のレビューを読む前に。
DEAD DAYSCLOCKUP
A+A
誰のために、何のために人は生きるのかをエロくてスリリングなエロゲとして、説教臭くなく表現した良作。個人的には死生観を扱った作品は説教くさいイメージがあったので (失礼)、そのイメージを変えてくれた。
水葬銀貨のイストリアウグイスカグラ
A+A
ばら撒かれた悲劇の種がどう花開くのか、ワクワク (?) しながら読めた。 TRUE END / BAD END の悲劇の嵐と怒涛の伏線回収は見事。 キャラクターも1人1人が興味深い。 誤字脱字、立ち絵分裂、一枚絵のクオリティのばらつき、シーンジャンプなし他多数の欠点さえ補ってあまりあるシナリオとキャラクターを見せてもらった。
抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?Qruppo
A+A
覚悟はしていたが長かった。私がもともとプレイ時間をかける方だということもあり50時間以上もかかってしまった。 それでも、場面場面のテンポが良く最後まで飽きずにプレイできたのはさすがとしか言いようがない。少しでも下ネタを楽しめる人にはぜひ体験版からでもやってみてほしいゲーム。
11eyes -罪と罰と贖いの少女-Lass
A+B+
こっぱずかしいまでに厨二な世界観に慣れれば友情・努力・勝利でほんとうに熱くて、中盤までは「今までやったエロゲの中でトップクラスかも?」なんて思っていた。中盤までは仲間が力を合わせる総力戦続きでとても面白かったが、後半は少人数での戦いや個人戦が多くなり物語もやや失速気味。一途で可愛いけれども時々鬱陶しい幼馴染・ラストのご都合主義など、前作の3daysと共通する問題点は多いが、総合的には前作より安定していた。バトル描写やギャグは前作よりも圧倒的に面白かったと思うし、Hシーンもシーン数は少ないながら頑張っていた。逆に主題歌やフルコンプ後の余韻、恐怖感を煽る描写などは前作のほうが好きだった部分。雪子と賢久のコンビがかなり好きなので、雪子ルートの雪子より雪子ルート以外の雪子が好き。
キラークイーンFLAT
A+B+
シークレットゲームが不満もいろいろありつつも好きだったので、こちらもプレイ。4章ある商業版に対して同人版であるこちらは2章しかないが、それがかえって密度が濃く感じられてよかった。主人公の言動も、平和主義と言う意味では商業版と変わらないが独善的な印象がなくなってだいぶいい。咲実もこちらのほうが芯が強いという長所がしっかり引き出されていて好き。さらに話の展開も「綺麗でない」こちらのほうがデスゲームものとして好み。
リベリオンズ Secret Game 2nd Stage BOOSTED EDITIONFLAT
A+B+
大幅強化された「シークレットゲームCODE:Revise」 (なんとプレイ時間は2倍以上。笑)。シークレットゲームシリーズで何をプレイするか迷っているならひとまずこれを勧めたい。特定キャラクターの深い掘り下げがない分、どのキャラクターも愛着が湧くくらいには心情を掘り下げてくれる。完全ノーマークだったキャラクターに泣かされたりもした。最後は綺麗に終わらせてくれるのでハッピーエンド派も安心。劇伴/主題歌の良さも「キラークイーン」から引き継がれた上に曲数も増えてパワーアップしている。なるちょ先生の作る曲が好きな方は期待していい。
バタフライシーカー ~カオス・ナイトメア~シルキーズプラス A5 和牛
A+B
本編 True エンド後のアフターストーリー.他ヒロインのイチャラブアフターではないので注意.本編発売から5ヶ月後に発売、プレイ時間短め、OPはコンセプトビジュアル一枚に音楽が流れるだけと不安要素は多かったが、全体を通しては本編ファン的にも概ね満足。本編にはなかった主人公の遠野くんの立ち絵が追加されたが、 OP や「探査」のときの一枚絵と比べるとかなり違和感あり。
シークレットゲーム CODE:ReviseFLAT
A+C+
フルプライスで売られていたとは思えないボリューム不足、ゲームのルールの整合性といった大きな欠点があるため、総合的な完成度はリメイク後の「リベリオンズ」の方が上であろう。しかし、シーンによってはこちらにも光るものがあり、個人的には「キャラクターへの共感のしやすさ」「一部キャラクター間の関係性」「純粋にデスゲームのみを楽しめる」などの点でこちらの方が好みだった。
9-nine- はるいろはるこいはるのかぜぱれっと
AA
世界観の全容が見えてくる、9-nine-シリーズの3作目。一応前作・前々作のダイジェストはあるが、本作単体でプレイすると置いてけぼりになる場面が多々ありそう。最後の最後にあった次作への「フリ」やヒロインの春風先輩の性格についてはプレイヤーの間で好悪が激しく別れそうだが、序盤~今回のボス戦流れは本当に熱かった。前作・前々作に引き続き、表情豊かで可愛い立ち絵や高品質なBGM、登場人物による軽快でコミカルなやりとりも健在。
終わる世界とバースデイコットンソフト
AA
都合の良い設定だなあと思わないでもないけど、それでも終末論と SF 要素という調味料がよく効いた良ヒューマンドラマ。温かい ED テーマ + 粋な演出の最終ルートの影に隠れがちだが、個別ルートの終盤もそれぞれ泣いた。私は涙腺があり得ないほど弱いので普段私の言う「泣いた」に大した情報量はないが、複数回号泣したゲームはそんなにない。なのでこれは素直に褒めたい。「終末」に様々なパターンがあるのもスリリング。それにしても織塚の健気さよ。キャラデザと序盤の会話の段階で好きになってたけど最後までやったらこれはもうぶっちぎりだわ。
紙の上の魔法使いウグイスカグラ
AA
甘美で切ない、時に禍々しい失恋譚。こういうシリアスなゲームで明るそうなコンセプトを掲げているとコンセプト詐欺っぽくなりがちだが、本作の場合は公式サイトに記載の青春譚、恋愛譚、幻想奇譚のコンセプトを確実に内包しつつどシリアスだったのが良かった。絵は可愛らしくありながら幻想的な世界観と調和しており、音楽も瑞々しく悲しげで◎。欲を言うなら「アズライトの棺」「ライムライトの残火」のような感傷的になれる主題歌があったらもっと嬉しかったのだが、インスト曲が本当に雰囲気に合っていてクオリティが高いので満足している。
サルテSoiree
AA
気品とプライドのある美しい女性が下劣な輩に貶められるモブ姦をねっとり楽しめる作品。シーン回想に入るようなシーンはモブ姦しか出てこないというこだわりよう。上質なモブ姦をいくつも楽しめて満足した。ここでいう「質」は行為そのものの質というよりは、行為に至る経緯や性格的な背景といったモブ姦を盛り上げる設定、行為に至った後の変化などのストーリー、物語の悲惨さを支える音楽、エログロシーンをただの悪趣味で終わらせない肉感的で美しいイラストまで含めての「質」だ。どちらかといえば抜きゲー寄りの作品ではあるが、そういう意味では抜きゲーをしない人こそお勧め。現にこの作品をえらく気に入ってる私は抜きゲーマーではないし、プレイ時間的にも価格的にも比較的お手頃なので万が一趣味に合わなくてもダメージは少ないし。いずれにせよ、OP が悲愴かつとてもかっこいいので、まずは OP を見てほしい。きっと興味が湧く。ちなみに ED もとても悲愴かつかっこいい。
シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~Azurite
AA
装飾的でありながら読みやすく美しいテキスト、全体的にシリアスでありながら各キャラクターへの愛着も沸くシナリオ構成、リアル寄りのタッチで肉感的に描かれていながらも二次元的な可愛さも内包するキャラクターデザイン、透明感あるツインボーカル OP、せつないピアノが印象的な BGM、そして多少変化球ながらも物語を引き立てる程よい難易度の推理パート。そういった各クリエイターの異なる持ち味が綺麗にかみ合った素敵な作品だった。クリエイター陣の尽力もあり、大きな瑕疵もなく、全体的に高い完成度で仕上がっていたと思う。一方で、公式サイトや事前の宣伝、体験版などから受ける印象と違った部分もあって、その点十分に楽しめないという人も多いのかもしれない。特に本作における「ミステリ」がどういうものなのか、R18要素の多寡、本作の起動方法 (DMM Game Player を毎回立ち上げる必要があるorz) については事前に情報を得てから購入したほうがよさそう。
なないろリンカネーションシルキーズプラス WASABI
AA
ジャンル「涙あり笑いありのホームコメディADV」そのまんまの作品。あたたかい涙を流したい人や、かずきふみ先生の書くコメディがツボな人にお勧め。滝川琴莉たった一人のための物語なので、こじんまりと綺麗にまとまっているが、そこは好みが分かれるところか。
抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?2Qruppo
AA
「ぬきたし」をやったときに「見たかったな〜」と思ったものをすべて見せてくれる理想の続編。メインの SS 3人のルートが面白いのはもちろん、1 よりも H シーンが個性的で H になっているのもすごい。いつまでもこのしょうもなくて素敵な世界観に浸っていたくなる。
3days -満ちてゆく刻の彼方で-Lass
AB+
サスペンス・オカルト・ホラー要素のあるループもの。シナリオの分量としてはおそらくループ中とループ後であまり変わらないが、ループを抜けるまでの難易度が高め。シナリオ中に一応のヒントはあるのでそれを読み解きながら攻略していくのが楽しかった (私は30回ほど死にました)。フローチャートを出せる修正パッチがあるのでそれは当てたほうが良い。ループを抜けた後のファンタジー展開も悪くなかったけど、あまり前振りがなかったので唐突に感じられた。
ChronoBox -クロノボックス-NO BRAND
AB+
終盤になるまで本当に意味がわからないまま進んでいくが、意味がわからないなりにヒントらしきものは散りばめられており、気になってどんどん先に進めたくなる作品だった。紙芝居ゲーという媒体をフルに生かした演出には驚かされた。結末は納得できるものではあったが、その結末の根拠となった設定の描写にもっと尺を割いてくれればより感情が揺さぶられただろうな、とも思う。
euphoriaCLOCKUP
AB+
今考えてみるとわりとご都合主義な設定だったと思うが、そんなことが気にならなくなるくらい絵と音楽が雰囲気に非常によくマッチしていて感動した。CLOCKUP のエログロナンセンス純愛路線ほんと好き。
景の海のアペイリアシルキーズプラス DOLCE
AB+
笑えて知的好奇心も刺激される近代エロゲ的 SF アドベンチャー。量子力学と情報科学を中心に、幅広い分野の話が登場し非常に興味深く読めた。その分話が入り組んでいて非常に複雑だったが、図解等でできるだけ分かりやすくしようという試みはなされていてなんとかついてこられた (ただそれでもやっぱり難しい)。そもそも話の前提の部分からして単純ではないので、話にエンジンがかかり始めるのもやや遅め。ましろとシンカーがお気に入り。
魔法少女消耗戦線 DeadΩAegismetalogiq
AB+
宇宙人と戦う同胞であるはずの同じ「人類」に散々消耗されながらも誰かのために生きようとする少女たちの汗と精液にまみれた物語。2つのルートはシナリオの長さの差こそあれ、それぞれ違った良さがある。片方のルートは後から付け足された感も若干があるが、それでも付け足す価値のあるものだったと思う。とにかく可哀想なヒロインたちを見たいのであればおすすめだが、H シーンそのものが目的の場合はむしろ要注意。
冥契のルペルカリアウグイスカグラ
AB+
疲れるぐらいに感情を揺さぶられた。意味もなく喩えるなら、悲しいことがあった日の夜、部屋にこもって大声で泣いて、泣き疲れて、気分は相変わらず暗澹としているもののどこか嫌いじゃない疲労感の中で眠るような、そういう後味の作品だった。序盤を除いてほとんど全編を通して紡がれる物悲しさはさすがウグイスカグラといったところ。一方で、大量の誤字脱字などの悪い意味での「らしさ」はちゃんと改善されていた。演劇にも文学にもあまり興味はなかったが、劇中劇のストーリーが普通に本編張れるくらい興味深いのもすごい。個人的な好みを言えば、トラウマなどの悲しい過去の描写と、描写が少なかったとあるヒロインの描写をもっとねっとりじっくりやってくれたらなと思う。
シークレットゲーム -KILLER QUEEN-DEPTH EDITION-FLAT
AB
デスゲームという舞台ながら綺麗なお話。当然、命を狙われたり危険な目に遭ったりするスリリングな場面もたくさんあるけれども、少なくとも主人公側にはいつも「人を信じる」「ずるはしない」というテーマ (≒ある人物の信念) が流れている。そのテーマを描ききることを重視するが故に展開が読みやすくなったりしまったりご都合主義になってしまったりといった場面もあった。思い入れの強いゲームではあるんだけど、やっぱり個人的にはデスゲームものはもっと理不尽な話であってほしいという意味で不満も大きい。
景の海のアペイリア ~カサブランカの騎士~シルキーズプラス DOLCE
AB
「記憶を忘れ、望みを捨ててまで、人は生きるに非ず」 SF 要素を少し控えめにしてヒロインと主人公の内面にフォーカスを当てたファンディスク。 本編ヒロインの出番はほとんどないので、FD というよりも同じ世界観の続編として楽しく読ませてもらった。 特に七海ルートはヒロインの破壊力・バトルの面白さで本編に負けていない。シンカーのその後についても描写あり。 随所に省エネ感が見られるのがもったいなかった。
徒花異譚 (全年齢)ANIPLEX.EXE
B+A+
ATRI と同日に、ATRI と同じ ANIPLEX.EXE から発売された作品。どちらかといえば本作のほうが人を選ぶような設定やビジュアルをしている。しかし、こちらの方がより「ノベルゲームだから、おもしろい。」を体現していると思う。私にとっては、やっぱり海原先生のテキストが好きだなあと思わされた作品。この手のゲームにしてはやや装飾的だけど読み易いし、抽象的ながらしっくりくる喩えが心の中に素直に入ってくる。
9-nine- ゆきいろゆきはなゆきのあとぱれっと
B+A
最初の ED までは「面白かったけど、やっぱり期待しすぎたかな」と思わないでもなかった。しかし最後までやってみて振り返ってみると、前作までのファンの期待以上の作品に仕上がっていたと思う。斬新さはなくとも丁寧に作られた、キャラゲー寄りシナリオゲーの nine シリーズ。エロゲをやったことがない友人にもシリーズ通して勧めたい。
ATRI -My Dear Moments- (全年齢)ANIPLEX.EXE
B+A
瑞々しく美しい雰囲気に手軽に浸れる夏ゲー。BGM/主題歌ともに音楽は粒揃い。絵は普段あまり深くは気にかけないほうなのだが、一枚絵の1枚1枚が他のゲームでいうクライマックス級のクオリティで流石に舌を巻いた。シナリオについてはモヤモヤする部分も多いが、仲間たちの空気感や互いに変わっていくアトリと夏生に注目すると温かい気持ちになれる。
あけいろ怪奇譚シルキーズプラス WASABI
B+A
山場の力強さでは前作ななリンに劣るものの、一つの作品としての完成度はこちらが上。メインであるベルベットと佳奈はもちろん、サブヒロインとも言える立ち位置のるりるか・葉子・美里のルートも作り込まれていて、どのエンディングが好みかは意見が割れそう。
クリミナルボーダー 1st offencePurple software
B+A
『悪い奴ら』が純愛の精神で紡ぐ、ダーティーな物語。彼らがこれから背負うことになる問題の発生過程を、登場人物の魅力付けと主人公の成長を織り交ぜながら語っていて続編がとても楽しみ。分割作品であることを除けば、人を選ぶようで案外万人受けするゲームかもしれない。ひな役の小波すずさんの演技は、ただの『オタクに優しいギャル』ではないひなの表情を余すことなく表現しているし、音楽も世界観によく合っている。
クリミナルボーダー 2nd offencePurple software
B+A
1st offence で悪だけどまっすぐな登場人物たちとダーティーな世界観にばっちり引きつけてくれたクリミナルボーダーの第2話。物語は一般的にはダレがちな起承転結で言うところの承、ヒロインは 1st offence 時点では主人公たちの商売からも父親の率いる雨紋会からもどこか蚊帳の外に置かれ気味だった琴子。どうやって盛り上げていくのだろうかと思っていたが杞憂だった。琴子の成長と主人公の成長を、さらなる悪の道を進むという物語の流れと上手く絡ませ、推進力のある「承」に仕上がっていた。
クリミナルボーダー 3rd offencePurple software
B+A
「お前、舐めてたろ」→ はい、舐めてました。物語は 1st、2nd と比べるとややスロースターターなきらいもある。主人公だいぶイカれてしまってちょっとやそっとのことでは揺らがないのでやや平坦にも感じる。それでも地の文からそこはかとなくにじむ不穏さ。 だから警戒はしていたはずなのに……。
夏の終熄CUBE
B+A
田舎の夏ゲーとか既に色々あるし、なんとなく買ってはみたものの最初は若干冷めた目線で見ていた。しかしそこはさすがかずきふみ先生、設定が趣味じゃなくても面白い。彼らのように自給自足で生きていく覚悟とか、他人への強い不信感とかは自分にはないけど、日常のちょっとした困難に対して踏ん張って抗ってみようかという勇気をもらえるお話だった。先の見えない閉塞感に囚われた時代に生きる我々へのかずきふみ先生からのエールのなのだろうか。
9-nine- そらいろそらうたそらのおとぱれっと
B+B+
9-nine-シリーズの2作目でありうざかわ実妹ゲー。シリーズとしても「ここいろ」よりも話が進みますし、一応そらいろ単体である程度の決着感もある。バッドエンドもいい感じに辛い。でもこのゲームの1番の魅力は沢澤砂羽さん演じる天のウザさと可愛さ。可愛いけどしっかりウザい、ウザいけどちゃんと可愛い。お兄ちゃんに、お兄ちゃんだけに恋愛感情を抱く可愛い実妹という相当にファンタジーな存在でありながら、リアリティを感じてしまう。
ガンナイトガールCandySoft
B+B+
人一人の「無力さ」に焦点を当てたシナリオなので当然と言えば当然だが、思ったよりこじんまりとした話だった。SFとしても恋愛としてもそこそこ面白いけどあくまで「そこそこ」ってところが器用貧乏。シナリオは随所に伏線がちりばめられており、しっかり回収もされるのでちゃんと面白いのだが、軍隊ものを求めている方やハードボイルド好きな方には肩透かしかも。キャラクターは一癖も二癖もあって個人的には概ね好み。(ごく一部除いては)どのヒロインも軽く病んでる。
きまぐれテンプテーションシルキーズプラス WASABI
B+B+
「ななリン」「あけいろ」の系譜を継ぐシルプラのオカルトホラーシリーズ第3作。「ななリン」「あけいろ」をプレイしているとニヤリとできる描写もあるが、この作品から入っても無問題 (というか私もそうだった) 。低価格でありながらホラー要素も H な要素もしっかり作り込まれていて、安心してプレイできる。また、エンディング分岐が意外に多く、その1つ1つが選択の積み重ねの結果として納得のいくものであったという点はかなり評価できる。
饗宴の赤 ~読心調教録~CLOCKUP
B+B+
「凌辱学園長/奴隷倶楽部 ~読心調教録~」の FHD リマスター版。ヒロイン4人+αがそれぞれの特質を利用され堕とされていく過程をじっくり楽しめる調教特化のフルプライス抜きゲー。重めの Taishi サウンドとりんごりんの歌がかっこいいOPを聞いて以前から興味を持っていたが、この度ついにプレイ。個人的には、Hシーンを通してヒロインが精神的に変容していく様子が描かれていることが抜きゲー寄りのエロゲの醍醐味だ。その点、ヒロインが「主人公に性的に調教され堕ちる」という同じような末路を辿りながら、その性格や体質、過去の経験によってまったく違った過程の心情変化が楽しめる本作品は非常に興味深い。
サメと生きる七日間CUBE
B+B+
2022年のダークホース枠。サメだけど。最初はノリが明るすぎて合わないかもと思ったが、蓋を開けてみれば自分好みのジャンキーでサスペンスな展開が多分に含まれており大満足。シリアスなシナリオの中でもヒロイン全員を愛らしく描けている。
抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか? 2 スス子ルートアペンドQruppo
B+B+
明らかに100円のクオリティではない。平和な世界になったので日常ギャグの割合は増えたものの、スス子も可愛いし戦闘シーンもあるしで本編の雰囲気をちゃんと受け継いでいる。BGM の力」というある種のメタネタを後半まで引っ張るのでそこは好みが分かれるところだが、ぬきたしのファン層的にあまり問題はなさそう?
フラテルニテCLOCKUP
B+B+
塾……を装ったカルト教団……を装った売春組織を通して、幸せや救いというものの主観性を過激に描いた怪作。痛みや苦しみを感じる肉体の働きは健在なまま、しかしカルトのために喜んで命を投げうつ少女たち。その衝撃的な絵面の陰に隠れがちではあるが、青年期に陥りがちな危うい精神状態とそれが招く破滅の数々を描いた作品でもあると思う。
ヘンタイ・プリズンQruppo
B+B+
前作「ぬきたし」から一転、シリアスな雰囲気でありながら「燃え」「一貫したテーマ性」そして「しょうもない下ネタ」という Qruppo らしさは失われていない不思議な作品。個別ルートでは各ヒロインの問題解決に注力して主人公の精神的な問題についてはヒロインとの関係を築く中で徐々に緩和する程度に留め、グランドルートでは全ヒロインの問題を解決しつつ主人公の内面にフォーカスを当てる。最後まで推進力を残しつつすべてのルートが単体でもエンターテイメントとして成り立つ構成は流石。個別ルートで解決した問題をグランドルートで全部解決していくこと自体は賛否あるだろう。しかし本作のグランドルートでは全員で全員の問題を解決していく方針になっていて、個別ルートとはまた違った方法で各々の問題を解決していく。そのおかげで、長い長いグランドルートもあまり中だるみを感じずに進められた。ボーガー的にはボーグネタが多くてたくさん笑った。続きに書いたのはごく個人的な、ちょっとしたもやもや。
Dearest BlueLiLiM DARKNESS
B+B
ヒロインの処女を賭ける悪趣味なゲームに巻き込まれ数々の悪辣な手口に晒されるという、デスゲームちっくな趣向を持った NTR ゲー。ほとんど BAD END だしそれを楽しむゲームだけど、あるエンディングは特にショックが大きかった。
死に逝く君、館に芽吹く憎悪バグシステム
B+B
ぬるリョナラーなので直視できないシーンがいくつかあったが、それを差し置いても面白い良リョナゲーだった。エンディング分岐も複数あり、ただ死んで終わるだけではないのがまた面白い。特に最後の方で分岐する2つのエンディングは必見。
WHITE ALBUM2 〜introductory chapter〜Leaf
BB+
言わずと知れた三角関係ものの殿堂入り作品。……の前日譚にあたる高校生編。音楽というテーマを三角関係というテーマに絡めた演出は流石で、この作品単体でも完成度は高い。大事な場面で一枚絵が崩れてがちだったことだけは少し残念かな。やっぱり closing chapter をやってこその WHITE ALBUM2 なのかもしれないけど、迷っている人はとりあえずこっちだけやってみるというのもありだと思う。安いし。
アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-きゃべつそふと
BB+
平易で理解しやすい口当たりの良さとあれこれ解釈のしがいがあるキャラクター・世界観造形を兼ね備えた作品。このお話は一言で言うと、(1) 我々 (と主人公シュウ) とは異なる文化の街の学生たちと文化祭の準備を進めつつ、(2) 刻一刻と迫りくる街の終末を阻止するループものということになる。(1) と (2) どちらも綺麗にまとまった作品であることは間違いないのだが、プレイを終えて振り返ってみたとき、没入感や満足感を "それなり" にしか感じられていない自分がいる。
夏ノ鎖CLOCKUP
BB+
この作品を好きだと言うのは正直抵抗がある。しかし、この作品が「好き」か「嫌い」か、必ずどちらかで答えろと言われれば「好き」と答えざるを得ない。10代の頃の自分にやらせたくないエロゲ No.1。期待を裏切らない出来だったが、音量を下げても気になってしまう BGM の無駄な主張の強さだけが唯一の不満だった。
9-nine- ここのつここのかここのいろぱれっと
BB
続編ありきなのでシナリオは単体じゃ評価しづらいが、テキスト、立ち絵や一枚絵、音楽等々1つ1つの要素のクオリティが高かった。単体では評価しづらいシナリオも、決してつまらなかったわけではない。ギャグとシリアスのメリハリがついていてその切り替えに不自然さもなく、最後まで楽しめた。個人的には2人が恋人同士になるまでの過程の描写がお気に入りで、告白シーンはグッときた。ただ、続編ありきといえどもラストの不完全燃焼感は他のレビュアーさんに同意。「単体でも楽しめる」と謳っているからには、続編前提だとしてもラストはもうちょい「一区切り感」を出してほしかった。
9-nine- 新章 (全年齢)ぱれっと
BB
大筋は本編で回収されているのでほとんど期待せずにプレイしたところ、「本編で不満というほどではないが気になっていたこと」をたくさん回収してくれていて嬉しい誤算だった。ただし驚くような事実が明かされるわけではなく補足程度の内容がほとんどなので、本作はプレイしなくても別に問題ない。ボリュームについては、最近はロープライスでもボリューミーなエロゲが増えているのでそれを考えると1500円とはいえやや短い。しかし下手に伸ばしても蛇足になるだけなので、物語としては満足かな。
アサガオは夜を識らない。MELLOW
BB
どんでん返しとかあんまりなくて、道中はいろいろあるが根っこは結構単純な話だった。アサガオと碧依くんが2人だけの愛を貫くそのためだけのお話。後々物語を反芻してみると本当にこれで良かったのだろうかとか思うところもあるが、読後感は不思議と悪くない。いい素材がいろいろ使われてるんだけど特筆すべきは音楽で、BGMは耳なじみが良くて綺麗だし OP と ED の対比も好き。
脅迫2 ~傷に咲く花 鮮血の紅~アイル
BB
多数の分岐により多様な手段で処女を奪い、何パターンものシチュエーションで心と身体を容赦なく抉る様は他のゲームではあまりお目にかかれないものだった。エンディング数が非常に多いが、本編全エンディングコンプ後に出現するシナリオが実質的な答え合わせ編なのでコンプの価値あり。重いサウンドが切なくもかっこいい主題歌は必聴。
ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-きゃべつそふと
BB
ペガサス組中心とする登場人物たちが、たとえ綺麗事と言われようとも理想に向かって突き進む姿が美しかった。譲れない理想は相手に押し付けつつも、その一方で現実と折り合いをつけながら着実に進もうとするのも良い。 しかしそれがメインとなるのはあくまで中盤あたりで、終盤になるとまた別のテーマがメインになる。布石は打たれていたので唐突感はないものの、それまでの盛り上がりを考えると蛇足感を覚えてしまう。そういうわけで、物語が終息するにつれてこの作品が表現しようとしたことと自分の見たかったものがだんだんずれていってしまい、面白いとは思いつつも話に没入しきれなかったところもある。
月影のシミュラクル -解放の羽-あっぷりけ
BB
可愛い幼馴染たちと少し不気味で切ない音楽、話の規模に合わせて綺麗に作りこまれた伝奇ホラー要素と、優等生的なミドルプライス作品。ボーカル曲の使い方が上手い。衝撃的なバッドエンドや雰囲気あるホラー描写は嬉しい誤算だったが、真相が明かされる展開はあっさり目というか、登場人物たちに「あ、それで納得しちゃうんだ」という感覚を覚えた。
蔵の中はキケンがいっぱい!?FAIRYTALE ETHIX
BC+
セールで500円だったので怖いもの見たさで購入。クオリティ的に定価で買うのは遠慮したいが、500円で刺激的なお話が読めたのでヨシ。公式サイトの嘘つきっぷりがすごい。
蛇足Waffle
BC+
異常性愛に振り回される人々の話。基本的には狂気に呑まれるのではなく自らの狂気に愛と理性で抗う話なので、狂気成分は他の桜庭作品と比べれば薄め。最後の蛇足ルートはこれまでのルートの余韻こそ台無しだが、テーマ回収的には蛇足ではない。
魔法少女消耗戦線 DeadΩAegis外伝 月軌道会戦 ~最初の特殊戦技兵達~metalogiq
C+B+
非常に短いし可哀想なシーンも少ないが、本編のおまけとしては満足。この外伝から得られる新しい情報はあるにはあるが少なめ。残雪やキニスン指令の人気の理由がよくわかる。
2045、月より。MELLOW
C+B
これまでのブランド・ライターの傾向から予想していたよりも、ずっとしっかり SF していた。物語の整合性に注意を払っていることが伝わってきたものの、ブランドの既存作品の強みは抑えられており全体として毒にも薬にもならない感じ。メインヒロインよりもサブヒロインの西條彩夢のほうが “らしい” ヒロインで魅力的に映った。決して本作の完成度が低かったわけではないし、新しい方向性を探る取り組みは応援したい。それでも、本作に限って言えばあまり良い方向に働いていないように思えた。
抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか? 2 ヒナミアペンドQruppo
C+B
久々にぬきたしワールドに浸れてよかった。場面タイトルは最初ナニコレって思ったけどこれはまさに「はめかっぱ」だ。何気に R-18 シーンが頑張ってた。多分好きな人にはたまらないんじゃないかこれ。
MemoryBlueLiLiM DARKNESS
C+C+
妻が同窓会に参加するところから始まる NTR ……というよりW不倫もの。原画、塗り、テキスト、設定、BGM、主題歌と、良い素材は揃っているのにあらゆるルートがぶつ切りのような終わり方をするのが非常にもったいない。大どんでん返しや隠された設定を追加しなくとも、本編のほんの数週間先に訪れるであろう、快楽に流された先の末路を描き切ってくれたら良作になれる素質はあったと思うのだが。やっぱり NTR ものはちゃんと "奪われる" ところを描いてほしいし、NTR ものこそ主人公だけは一途であってほしい。情けなさと悲愴感が NTR の魅力の結構な部分を占めるとおもっているので。
生命のスペア I was born for youあかべぇそふとすりぃ
CB+
絵と音楽の美しさには目を見張るものがあったけど、シナリオが思ってたのと違った。病気の原因がわかるわけでも、主人公やメインヒロインの考え方が変わるわけでもなく、ただただ2人が自分たちの理想を貫くお話。ひょっとしたら制作側にとってはあえての一本道なのかもしれないけど、私は2人の生きざま・死にざまよりも璃亜の考え方とその変化に心を打たれたので、璃亜ルートも欲しかった。
彼女のセイイキfeng
CB+
冬華ちゃんのキャラデザ、最高だと思うのですがちょっとその思考にはついていけなかった。陽平くんにどう思われているか不安な気持ちも、素直になれないもどかしさも理解はできるけれども、それを差し引いても序盤の "事故" の件でしばらく脅し続けるのはなぁ……。
オトコノコラブプレイおとこの娘時代
CC+
男の娘にマウスでお触りできる抜きゲー。シナリオはあってないようなものだが、優己はうぶでえっちで可愛いので期待を裏切らない。
Dark BlueLiLiM DARKNESS
CC
某グロ画像のおかげで言わずと知れたゲーム。グロが苦手な人はやらないほうがいいくらいにはグロいのだが、グロい場面は有名な画像の場面を含めても片手で数えるほどしかないので注意。一応 NTR ゲーという区分にはなるが NTR 要素よりは BSS (僕が先に好きだったのに) 要素が、BSS 要素よりも陵辱要素が強い。個人的には音羽やアニスが可愛かったのでそれなりに満足しているけど、あまり積極的に勧めることはないかな。