魔法少女消耗戦線 another record -ちいさきものたちのゆめ-

基本情報

ブランドmetalogiq
発売日2022-06-24
公式サイト URLhttps://metalogiq.jp/games/deadendaegis_fd/
ブランドサイト URLhttp://metalogiq.jp/
管理人お気に入り度A+超大好き!!
管理人おすすめ度A+ぜひともやってほしい。
管理人プレイ時間12時間

こんな方におすすめ

  • 前作をプレイしたすべての人(おすすめ度 A+ は前作プレイ済みの人に向けたもの)

こんな方は要注意

  • 前作をまだコンプしていない人
  • みのり・七虹あたりのHシーンが目的の人

感想

ファンとして見たかったもの以上のものを見せてくれた最高のファンディスクだった。一部エピソードは本編より好き。特に本編を別視点から補完するエピソード「アリシャ・オラオンは死んだ」は本編の 1/10 ほどの長さでありながら魔法少女消耗戦線のエッセンスがみっちり詰まっている。女同士の軋轢と絆、カテドラルの男たちへの嫌悪、人類に対する諦観、徹底的に消費し尽くされる中での一筋の希望と、その希望すら摘み取られる絶望。今回初めてキャラデザや台詞が追加されたキャラクターも、地の文で取り上げられただけのモブも、皆クセが強くて愛おしい子ばかり。本編をやった人には必ずやってほしい。できることなら、他の人のレビューを読む前に。

公式サイトで紹介されている新キャラクターであるアリシャとキバキ。この二人は単体でも相当魅力的なのだが、まさか関係性で魅せてくるとは思わなかった。彼女たちは(少なくとも後半は)互いを想いあっているし、仲が良いといえば良いのだが、決して慣れ合うような関係ではない。たまに一緒に煙草を吸うだけの関係だ。実際、彼女たちが言葉を交わしたシーンは3, 4回の「一緒に煙草を吸うシーン」のみ。しかしその会話がいちいち全部名会話だった。 前半の会話を一部抜粋するが、正反対なことを言いながら、その言葉は同じことを言っているような気がしてしまう。

「わたしは逆らわずに生き残ってきた」 「あたしは逆らって突っ張って生き残ってきたさ」 「どっちが生き残るかしら?」 「どっちも生き残ればいいな。たぶんどっちかは死ぬけどな」 「どっちも死ぬわ」

「……わたしとあなた、どっちが正しかったんだろ」 「死んでないんだから、どっちもまちがっちゃいなかったんだろうさ」 「どっちもまちがってたのかもね。こんなゴミだめにいるんだから」 この独特の対比を持った会話は終盤まで続く。本編で「赤毛」が気になった人も、「赤毛」なんて気にも留めていなかった人も、ぜひ最後まで見届けてほしい。

公式サイトでは紹介のないアリシャのG02としてのチームメイトでありルームメイト、アビゲイル・クラークと林万姫も個人的に大好きなキャラクター。

アビーことアビゲイル・クラークは故郷で行き場を失った少女たちも多いカテドラルでは珍しい、本物のお嬢様。軍で栄達してきた名家の次女で、士官学校出身のエリート。特殊戦技兵にさえならなかえれば親兄弟と同じく順当に出世していたのでしょうが、舞台はカテドラル。覚悟していたものとはまったく別の地獄を味わうことに。さらに彼女は特殊戦技兵としては非常に弱く、作中に出てくる特殊戦技兵の中でも最弱クラス。弱かったら弱いなりにどんな武器を使うのか気になるが、弱すぎて兵装を展開する場面が一回もなかった……。それだけ清楚な女の子ということではあるものの、この環境の異常さに声を上げても誰にも聞き入れてもらえず、戦闘能力の低さゆえに同僚からも蔑まれ、しかしプライドの高さとカテドラルに来た経緯から簡単に折れることもできない彼女は滑稽で愛おしい。この子が輪姦されるシーンはぜひとも見てみたい。

ちなみに、別エピソード「續・月軌道会戦 冥界宙域編」では彼女の姉の名前がちらっと出てくる。

煽リンちゃん(※公式Twitterより)こと林万姫は、アビーよりはずっとアリシャと近い境遇ではあるが、それでも心理的な遠さは変わらない。孤児院出身だという彼女は、それほど接点のないキバキからも「笑い女」と言われるほどいつも薄っぺらい笑みを浮かべていて、アリシャも「それ以上会話する気が失せる」と地の文で言及している。しかし、自分も周囲も皆等しく軽んじているようなその笑みも彼女なりの心の鎧で、それが剥がれるときというのは…………。

そうそう、鎧と言えば彼女の特殊戦技兵装備は中華風の鎧のような衣装のような何かで、武器は中国の大刀である青竜円月刀とのこと。小柄なリンちゃんが狂ったような笑い声を上げながら大きな刀を持って C.C. と戦うのは絵になりそう。(まあ、特殊戦技兵だからその間ずっと濡れてるんだけど…………)

G02 は決して仲良しグループではないしむしろ軋轢ばかりだが、アリシャと2人の関係はアリシャとキバキとはまた違った風味がありこれも良い。オートモードで2時間弱のエピソードによくぞこれだけの人間関係を詰め込んだものだ。

他のエピソードもギャグありエロありシリアスありSF要素ありとバランスよく取り揃えられている。 特に「ちいさきものたちのゆめ」は最終エピソードに相応しく、これをトゥルーエンドとしたいほど。 キャラデザの無い子たちの人間性や関係性まで垣間見えて、もっと世界観に浸っていたくなる。 もちろん既存のキャラの新たな一面も……。

ただし、Hシーンは前作の人気キャラ + アリシャに偏っているので好きなヒロインでの抜き目的の人は注意。

投稿日: 2022-08-02

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