サルテ

基本情報

ブランドSoiree
発売日2020-01-31
公式サイト URLhttp://so-iree.com/top.html
ブランドサイト URLhttp://so-iree.com/
管理人お気に入り度A大好き!
管理人おすすめ度Aやってほしい。
管理人プレイ時間11時間

こんな方におすすめ

  • モブ姦好き
  • 悲劇を求める人
  • 御苑生メイのファン

こんな方は要注意

  • グロ描写が駄目な人 (グロシーンは少ないがそれなりにグロい)
  • 処女独占派
  • ミステリ要素に期待している人

感想

気品とプライドのある美しい女性が下劣な輩に貶められるモブ姦をねっとり楽しめる作品。シーン回想に入るようなシーンはモブ姦しか出てこないというこだわりよう。上質なモブ姦をいくつも楽しめて満足した。ここでいう「質」は行為そのものの質というよりは、行為に至る経緯や性格的な背景といったモブ姦を盛り上げる設定、行為に至った後の変化などのストーリー、物語の悲惨さを支える音楽、エログロシーンをただの悪趣味で終わらせない肉感的で美しいイラストまで含めての「質」だ。どちらかといえば抜きゲー寄りの作品ではあるが、そういう意味では抜きゲーをしない人こそお勧め。現にこの作品をえらく気に入ってる私は抜きゲーマーではないし、プレイ時間的にも価格的にも比較的お手頃なので万が一趣味に合わなくてもダメージは少ないし。いずれにせよ、OP が悲愴かつとてもかっこいいので、まずは OP を見てほしい。きっと興味が湧く。ちなみに ED もとても悲愴かつかっこいい。

「人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的に見れば喜劇である」

この作品のテーマは、最初から最後まで一貫してサー・チャールズ・スペンサー・チャップリンの名言の引用であるこの一言に集約される。 OP も、英語ではあるがこの言葉で始まりこの言葉で終わる。 一見悲惨な光景ばかりのこの作品のどこに喜劇要素を見出すかはプレイヤーによるかもしれないが、終盤になるまで多くのプレイヤーはどこに喜劇の要素があるのか分からないのではないかと思う。 この作品はミステリではない (ここでは与えられた情報から真実を推理することを楽しむ作品ではないという意味) ので、悲劇にしか見えない間は気高い王女が汚される悲劇を素直に楽しめば良い。 サルテより先に真実にたどり着くことに重きを置きすぎると、 "演出家" のこだわりを見逃してしまうかもしれない。 "演出" が重視されているため、真実の隠し方はややずるいところもあるので。 その上で、種明かしをされたあとに2週目をやってみると随所に演出家の意図が見え隠れして、1週目とは違う面白さがある。 2週目をやってもなお分からない部分もいくつかあるが、概ねは2週目で分かって楽しい。 ひょっとしたら2週前提のストーリーなのかもしれない。

絵も音楽もテキストも一定以上の水準を持つこの作品ではあるが、個人的に外せないのは御苑生メイさん (以下敬称略) の熱演である。 私の中だと、御苑生メイは精神的に複雑なキャラクターの多面性を上手に表現する声優というイメージだ (「水葬銀貨のイストリア」の煤ヶ谷小夜、「冥契のルペルカリア」の折原氷狐、「ChronoBox」の彬白夜々萌など)。 本作でもその演技力が遺憾無く発揮されている。 1周目と2週目で違う楽しみ方ができるのは彼女のおかげでもあるし、各シーン単体で見ても命乞い、悲鳴、えずき声、悔しさに嗚咽を堪える声など、演技のバラエティと臨場感にあふれている。

声優といえば、個人的に好きな鏑木真さんがモブ役で出演していて嬉しいサプライズだったなあ。

最後に、これからこの作品をプレイする人にお勧めしておきたいのは、 BAD END 選択肢を教えてくれる機能を OFF にしてからプレイすることである。 私はこの機能をはじめ「BAD END 選択肢を表示する機能」と誤解していて、「コンプしたいし表示するに決まってるだろ!」と思っていたが、これは「この選択肢を選んだら BAD END ですよ」というのを教えてくれる機能だったらしい。 これからプレイする人にはぜひ、サルテと一緒に「『私 (サルテ)』が『私』であること」について悩んでほしいので OFF にした上でプレイしてほしい。

私も2週目をプレイした上でまだ疑問に思っていることがいくつかあるので、他人の考察も読みたいし、自分の考察もそのうち別記事にしたいなあと思っている。

レビューとしてはここまでだが、ここでごく個人的なこだわりで「良い」と思った点について語らせてもらおうと思う。 このサイトですら語ったことのない気色悪い趣味になるので、キモさ耐性 (造語) に自信のない方はブラウザバック推奨。











御苑生メイの出すえずき声が気に入った。 イラマチオさせられるシーン、飲精させられて嘔吐するシーン、記憶の引っ掛かりを覚えて強い頭痛に襲われるシーン、どれも美しく、汚らしい (褒めてる) 。 そもそもテキストの段階からリアル寄りのえずき声 (えずき台詞?) になっているが、その上で御苑生メイはテキストをなぞるだけではない、本当に何か出そうな声を出している。 そう言う意味ではえずき声をばっちり台詞に入れたライターのななみなな先生、おるごぅる先生にも感謝である。

また、実際に嘔吐するシーンでは SE もついている。 ガチのえずき声と SE が両方ついてるゲームは案外貴重。

そうだ。好きでもない男にイラマチオや飲精をさせられてえずかないはずがないのだ。 この点をしっかり抑えていてくれたことも、私のこの作品の好感度に一役買っていることは間違いない。

投稿日: 2021-08-01

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