クリミナルボーダー 2nd offence

基本情報

ブランドPurple software
発売日2023-05-26
公式サイト URLhttps://www.purplesoftware.jp/products/criminalborder/2nd.html
ブランドサイト URLhttps://www.purplesoftware.jp/
管理人お気に入り度B+好き。
管理人おすすめ度Aやってほしい。
管理人プレイ時間9時間

こんな方におすすめ

  • 前作の続きが気になった人
  • 成り上がり系のストーリーが好きな人
  • サブキャラ・男性キャラ含めて魅力的な作品がやりたい人

こんな方は要注意

  • 特定のヒロインとの恋愛を楽しみたい人

感想

1st offence で悪だけどまっすぐな登場人物たちとダーティーな世界観にばっちり引きつけてくれたクリミナルボーダーの第2話。物語は一般的にはダレがちな起承転結で言うところの承、ヒロインは 1st offence 時点では主人公たちの商売からも父親の率いる雨紋会からもどこか蚊帳の外に置かれ気味だった琴子。どうやって盛り上げていくのだろうかと思っていたが杞憂だった。琴子の成長と主人公の成長を、さらなる悪の道を進むという物語の流れと上手く絡ませ、推進力のある「承」に仕上がっていた。

琴子は 2nd offence 開始時点では、カタギにもヤクザにもなり切れていない中途半端な立ち位置のヒロイン。主人公たちに力を貸すつもりはあるものの、実際には肩入れする覚悟もなく、かといってこれからの雨紋会を背負うほどの覚悟も持てていない(ヤクザの娘とはいえまだ学生だし、当たり前と言えば当たり前だが……)。彼女の方向音痴設定も、どちらの道を進むべきか決められない彼女の迷いの現れだったのかもしれない。父親の率いる雨紋会を正義のヤクザと信じることは、そんな彼女にとって非常に都合の良い幻想で、だから縋りたかったのだろう。
その幻想が無残に打ち砕かれたとき、彼女はどう現実と向き合って、自らのどのように道を定めるのか。それが今回の 2nd offence で最も心惹かれた部分だった。
結局彼女は父親たちのしていることを直視することになるわけだが、それでもなお、幼いころの父との優しい思い出が無かったことにはなっていなかったのは救い。

また、そんな琴子に現実を突きつけ、仲間に引き入れる中で主人公もさらなる成長を遂げる。1st offence でひなと辰也というかけがえのない存在を手に入れ、悪の世界で成り上がることを決意した彼は、2nd offence ともなれば普段の振る舞いが堂々としてきており流石だった。それでも、中盤までは流石にヤクザの幹部相手ともなると怯む姿を見せたり、自分が人を傷つける覚悟を持てていないことを自覚して引きこもったり、人として持っていて当然の弱さはあった。しかし終盤ではそれすらも抑えつけて行動する強さを身に着けた。比較的等身大に近い主人公から物語の目的を果たす主人公への成長速度がすさまじく、かつ見ていて心地よい。

娯楽要素の強い物語としてだけではなく、成人向けのお話としてもそつがない。主人公周りの性的関係は、特定ヒロインとの交際こそないものの、相変わらず根底に流れているのは純愛ゲー的な相手を思いやる気持ち。今回はそんな中でもレイプ、3P、SM などの要素を主人公たちの人格を壊さない範囲で取り入れていたのは良いスパイスになっていた。琴子さんに酷いことされるシーンは個人的にもうちょっと見たかったが、あまり入れすぎても作品の在り方がぶれてしまうだろう。

そして最後の最後は王道でありながら次も買いたいと思わせる展開をチラ見せして終了。
次は最もライターの趣味が出ているヒロインであるメリルなので、どんなこだわりを見せてもらえるかが楽しみ。

投稿日: 2023-06-11

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